同じことを何度も聞く方が、
リビングで他のご利用者と交流するようになりました。
【 M様 女性 80代 】
・介護度 : 2
・認知症の種類 : 脳血管性認知症
・グループホーム
◼︎ミッケルアートの回想法を通じて
M様は、普段は「あれをしたい。」「これをしたい。」という欲求は少なく、時々、
他者様の咳や大きな声に対し、きつい言葉を言う時があります。
そこで、ミッケルアートを週2回、20分程度行いました。
〈開始から1ヶ月目〉
「わからない」と答える事は多く、質問を具体的に説明するときちんと思いを答えています。
〈開始から2、3ヶ月目〉
介入中(実施日以外)は、ミッケルアートを重ねるにつれて、自分の中の譲れないことが出てきたようで、嫌なものは嫌と意見をはっきり言えるようになりました。
子どもが好きで、子どもの絵を見ると「かわいいね」とおっしゃられます。
外に散歩に行く事も好きなようで、お花見や散歩の話に「あ~いいね」と嬉しそうでした。また、洗濯板の事をよく覚えており、「まめができて大変だった」と話していました。
◼︎周辺症状「何度も同じことを聞く」の改善
ミッケルアートに参加する度に、同じことを何度も聞くという行動が減りました。
★介護スタッフ様の感想
M様は「何をしたいですか?」「何をやりたいですか?」と聞くと「わからない」と
おっしゃるので、できるだけ質問を具体的にしてやりたい事や好きな事を話しやすく工夫しています。例えば、お花見やカラオケなど質問を具体化すると「あ~いいね」「やりたいね」と意欲的な発言につながっています。