「最近、スーパーに行っても旬の野菜や果物、魚などの季節感を感じる食べ物が少ないな」と感じたことはありませんか?
コロナ禍で活動が制限され、子どもの感性を自然に刺激するような取り組みを模索する中、5歳児担任の保育士がキッズ版のミッケルアートを知ったそうです。
今回は、認可保育園で取り組まれたミッケルアートキッズ版の活用事例を紹介します。
【ミッケルアートキッズ版】施設の基本情報
ミッケルアートキッズ版の施設の基本情報は、下記の通りです。
基本情報
園の種類 | 認可保育園 |
園児人数 | 90名 |
保育士数 | 17名 |
対象 | 5歳児20名 |
【ミッケルアートキッズ版】具体的な取り組み
どのように季節のアートを保育園の活動として取り入れたのでしょうか。
詳しく見ていきましょう。
取り入れた期間とねらい
取り入れた期間…2022年9月〜11月の3ヶ月間
導入ねらい…アートを通して子供たちに季節を感じてもらう
活動内容
1)9月‥保育園の保育室や廊下に、紅葉の風景や落ち葉遊び、コスモス畑のアートを掲示
コスモス畑のアートと実際のコスモスの花を近くに並べる。
掲示した秋関連のアートを使い、秋のイメージを広げて子どもたちと「旬の食材探し」のレクリエーションを実施。
2)10月‥月見関連のアートを行事の前後1ヵ月前後に掲示
お月見に向けて月のアートを保育室や廊下に設置。
月のアートを見ながら、月の満ち欠けを図鑑で調べたり、絵本を見たりするなどのレクリエーションを実施。
月から連想し、夜空のアートも鑑賞した。
3)11月‥子どもたちのリクエストに合わせて掲示
どのようなアートが見たいか子どもたちに質問し、1ヶ月間掲示。
活動のポイント
四季に合わせたミッケルアートを探し、保育室や廊下など子どもが見やすい鑑賞スペースを考慮して掲示した。
散歩に小図鑑を持って行き、子どもたちと秋の草花や虫を探した。
活動で工夫した点
先輩保育士から意見をいただき、どのようにミッケルアートを活かせるか話し合った。
絵を額に入れアート展のような雰囲気を作り、「秋の美術展」を開催した。
保育室の壁面飾りの色で秋らしさを演出し、環境をガラリと変化させた。
保育士が秋らしい柄のエプロンや羽織りを着用し、子どもたちが生活の中で秋を感じやすいようにした。
保育士も「さんまを食べる」「カフェで本を読む」などの秋ならではの体験を子どもに話すよう心がけた。
「肌寒くなったね」「日が暗くなるのが早くなったね」と子どもたちへの声かけに変化をつけた。
【ミッケルアートキッズ版】実施後の変化
ミッケルアートキッズ版の実施後に見られた変化を、子どもたちと保育士さんそれぞれでお伝えします。
子どもたちの変化
以下のような変化が見られました。
1. 子ども間の会話が増える
2. 子どもたちの活動の幅が広がる
詳細をお伝えします。
1. 子ども間の会話が増える
旬の食材探しをすることで季節の野菜や果物を絵本で調べる姿が見られ、自分と食材とのかかわりについて考えをもつようになりました。
友達とのかかわりをもてる内容にすることで、子ども間の会話が増えたようです。
2.子どもたちの活動の幅が広がる
月のアートをみて、月の満ち欠けに不思議を感じたようです。
月だけでなく夜空や星にも興味をもち、「ほかのアートも見たい」と言うようになりました。
また、団子作りを通して季節料理や由来を知る活動を楽しむ様子も見られました。
月に住むうさぎのストーリーを考えたり、絵を描いたりして活動の幅が広がりました。
保育士さんたちの意識の変化
以下のような意識の変化が見られました。
1. 四季を感じるようになった
2. 季節を楽しむ経験が一生を豊かにすると実感
詳細をお伝えします。
1. 四季を感じるようになった
実際にミッケルアートを活用してみて、子どもたちが季節と共に環境が変化していることに気づけば、自然に興味が湧くのだとわかりました。
また、部屋や散歩など生活に少し変化をつけることによって「暮らしと四季はつながっている」と子どもたちが実感した点も新しい発見だったようです。
2. 季節を楽しむ経験が一生を豊かにすると実感
子どもたちが美しいものや良いものに接した時に、感動した表情が印象に残っているそうです。
「季節を楽しむ経験が一生を豊かにする思い出になり、一緒に活動する保育士の記憶に残るんだ」と感じ、保育士として季節についてもっと学びたい、とおしゃってました。
まとめ
子どもは日常の中で様々な刺激を受けて成長します。
ミッケルアートキッズ版を通し、子どもたちは、四季の彩りや季節ならではの遊びを楽しみ自然に感性が刺激されました。
結果として、子どもたちの自発的な行動が促されたのだと考えられます。
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