今回は、特養でミッケル研修が導入された事例をご紹介いたします。
弊社にて、笑いの家の施設長様にインタビューを行いました。
コロナ禍での変化や、ミッケル研修導入の経緯について詳しくお話を伺いました。
福祉関係で働く皆様への気づきにつながれば幸いです。
【目次】
施設紹介
コロナ禍の人材育成における課題
解決策「ミッケル研修」
ミッケル研修 実施後のご感想
職員様への期待
1.施設紹介
Q: まず、笑いの家について簡単にご紹介いただけますか?
特別養護老人ホーム笑いの家は、平成20年に豊田市松平町に開設しました。今年で16年目を迎えます。松平地区は、もともと徳川家発祥の地に当たり、のどかな田園風景が広がる自然豊かな環境に立地しています。この地域の皆さんは、家族の絆をとても大切にされていらっしゃいます。
2.コロナ禍の人材育成における課題
Q: コロナ禍で、施設にどのような変化がありましたか?
突然の新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの医療機関や介護施設ではクラスターが発生し、中には事業継続が危ぶまれる程の状態に追い込まれる事業所も多数発生しました。その為全国の病院や高齢者施設では、入居者の生命の安全を図る為、ご家族の面会に制限を加えました。
これは笑いの家も例外ではございません。当施設でも、今までいつでも自由にできた居室面会を、一日4組までの予約制とし、1階フロアーの決められた場所で時間制限を設けて行わざるを得なくなりました。入居者様とご家族の面会を制限する事は心苦しい思いでした。
Q: 面会制限による影響はありましたか?
面会制限が始まって2年経過した頃、介護職員を指導するリーダー職から一部の職員の利用者に対する声掛けが、少しおろそかになってきているように思われるという指摘が出ました。その考えられる理由として、今までご家族の前で当たり前のように行ってきた介護が、職員と利用者だけの密室での介護となり、それが常態化してしまった事があげられると思います。
3.解決策「ミッケル研修」
Q: そのような課題に対して、どのような対策を考えられましたか?
これらの課題に対応するため、ミッケル研修の「人気者研修」「新人OJTリーダーひとかじり研修」に参加して頂くことにしました。先輩職員も自身が新人だった頃、仕事が分からず苦労したことは多かったと思います。新入職員としっかりコミュニケーションを図りながら体系的に新人教育を施して頂くためには、先輩職員各自がもう一度原点に戻っていただくのが最良かなと思いました。
4.ミッケル研修 実施後のご感想
Q: ミッケル研修を実施した後の感想をお聞かせください。
新人教育をする立場の職員が、もう一度利用者から人気者になる為に自身がどう関わっていくのか考え直しながら介護に携われた事は、良かったと思います。
教材が回想法に基づいていますので、利用者とのコミュニケーションのきっかけをつかみやすく、利用者の気持ちを引き出しやすい教材である事もよかったのではないでしょうか。
若い介護職員には高齢者が体験した当時の日本社会の在り様は、実感としてつかめないかもしれませんが、日本にもそんな時代があったのかと考えてもらういい機会になったのではないかと思っています。
【人気者研修 受講者様の声】
忙しいなかでも少しでも余裕の時間を作り、その人の事を理解しようとすることでより良い関係を作る事だ出来、それによりケアの質を上げることが出来ると感じた。
回想法は何の為か考えるようになった。利用者様に話して頂くきっかけを作りたいと思い、自分の方がいろいろ話してしまう事がある為、もう少しゆっくりじっくり話を聞くようにしたい。
先輩の姿を見て自らが学ぶのが当たり前だった時代の私からすると、新人教育にこんなに心をくだいてもらえるなんて、時代は変わったなと感じました。私自身が教えるとか指導する事が極端に苦手ですが、この研修を少しでも活かしていきたいと思います。
又、時代は変わっても、挨拶、感謝、謝罪といった人としての常識の部分は、変わってはいけないと思いました。
【新人OJTリーダーひとかじり研修 受講者様の声】
今まで利用者の介助を覚えてもらうだけで、新人自身に考えてもらいながら指導が出来ていなかったことを気づけてよかったです。
この研修を行なった事で、自分自身の指導について、考える良い機会となった。リーダ―の指導方法を確認し、それをにチームで共有し、それにそったサポートをするように心がけたい。
チーム職員の教え方に違いがあり、新人職員が迷う事があった。チームで指導を統一する事に難しさを感じた。指導状況をチームで情報共有し、チーム内で教え方や認識に違いが出ないように心がける。
5.職員様への期待
Q: 今後、職員に期待することをお聞かせください。
職員の皆さんには、常に初心を忘れず、利用者のため行動して頂きたいです。その姿勢は、必ず後進の教育に役立ちますし、新入職員は先輩職員の言動で育っていくと信じています。
また、今回の研修で利用者が歩んできた時代や背景がどのようなものであったか理解し共感する事が、利用者理解につながるという事は今回の研修で再確認しています。常に利用者とのかかわりを深めていく為に、職員自身の感性を磨き続けて頂きたいと願っています。
この新たな挑戦を通じて、笑いの家は利用者様とその家族、そして地域社会により一層寄り添う施設を目指しています。
インタビューは以上となります。
次世代リーダーの育成は、多くの法人での共通の課題となっています。私たちは施設経営の課題解決に尽力して参ります。
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