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『 認知症(周辺症状)の早見表 』開発について

 「在宅介護をされているご家族様の負担を減らしたい」というある医療法人の方のご意見がきっかけで開発することになりました。

1 認知症(周辺症状)の早見表の開発の経緯について

 当法人では、デイサービス、デイケア、老健、グループホーム、特養があります。

 これまでの介護は、感覚的にケアを行っている傾向がありました。今後は、法人内でケアを数値化することで 事業者の意識を高めていきたいと考えております。そのため、現在はミッケルアートを導入し、認定研修の受講者を増やす取り組みをしています。

 この背景として、認知症の親をもつご家族様の負担を軽減したいという想いがあります。認知症という言葉は 社会的にも一般化されてきました。しかし、認知症の方はどのような症状を呈するのか、ご存知ない方が多いかと思います。

ご家族様にとっては、次から次へと予想がつかない症状が現れるため、「だんだん大変になってきた、今度は 何...?」という不安や負担がのしかかってしまいます。

2 早見表の目的

 そこで、認知症の症状がどのような段階で進行していくのかがわかる「早見表(仮称)」があれば良いと考えました。これがあれば、生活相談員の方が、ご家族様に説明しやすく、ご利用者様の現在のステージと、悪化した場合、改善した場合の症状の予測を立てることができ、ご家族様の精神的負担を減らすことができると思います。

 例えば、7 つのステージに症状が分かれるのであれば、

 「A 様は現在2の状態ですので、今後、ケアの効果が出てくれば、1に緩和されるかもしれません。仮に症状が進行してしまった場合は、3となりますので、夜間に不眠になる可能性もあります。ご自宅でもこの点にご注意ください。」

 とアドバイスができるようになります。

​ 弊社では、2014年に認知症ケア学会で周辺症状の類型化「クラスター分析」を発表したことがあります。当時のデータでも、7つに類型化できることが示唆されていたので、この研究実績を応用できると考えました。

↑過去の研究データの一部「周辺症状のタイプ分け」

↑趣味趣向の情報が集まる

↑日々の活動に取りれる

↑定期的に効果を数値化して、ご家族とも共有する

ご家族様は、事業所がケアをする上で、

・なぜご利用者の情報が大切(必要)なのか

・ミッケルアート を通じてお話しを引き出し、それをどのようにケアに活かしていくのか

という点において納得していただけると、より一層ご自宅での生活状況を説明してくださると思います。

非常に貴重なご意見をいただきました。

ありがとうございます。

早速、このような「早見表」を、これまでのエビデンスをもとに作成することにチャレンジ致します。

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